FE風花雪月 赤鷲クリヤーの感想(※ネタバレあり!)

赤鷲クリヤーしました。

 

どんな物語?

赤鷲の級長はエーデルガルト

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アドラステア帝国の皇女であり、皇帝となることを約束されている女性。3人の級長の中でも、当初から物言いに厳しさを感じるのが特徴だと思います。一筋縄ではいかないなーってキャラクターです。

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最初から思わせぶりな台詞が多い。

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彼女の考える皇帝とは?不穏なものを感じつつ、物語は進みます。

8月になると、エーデルガルトの秘密を知る機会が訪れます。

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兄弟たちの病がなんなのか、ここでは語られません。ただ、エーデルガルトの皇位は望んで得たものではなく、不幸の連鎖の果てに得たものだということが分るだけ。

そして、ようやく真実を話してくれるその時が来ます。 

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主人公と同じく失われたはずの炎の紋章を持つエーデルガルト。

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この場面「憎悪」を感じる声音と台詞が続きます。

紋章を無理やり植え付けられ、その代償に自分の兄弟姉妹は亡くなった。

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それを主導したのは帝国貴族たちであり、さらに彼らは彼女の父より権力を奪い、ただの傀儡とした。

父親が死ねば、アドラステア皇帝とは名ばかりの傀儡となるのは自分だ、とエーデルガルトはわかっている。 

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そのことが闇に蠢く者たちとの共闘につながるわけですが、ここの掘り下げが弱いんですよね。主人公と手を取った時に、闇に蠢くものと手を切ってくれれば……。

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さらに、まだ話していない秘密があるのだ、ということがはっきりとわかるのですが、それが何かは見当もつかない状態です。

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明かされる謎。初回、息子が赤鷲だったんですがこれには本当にびっくりしました。同時に「あー、そういえば、炎帝とエーデルガルトが対峙する場面ってないな」と思い出されもします。 

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難しい選択を迫られる主人公。この場面、どちらの選択肢を取るかで敵となるキャラクターが変わります。今回は赤鷲なのでエーデルガルトの味方を。 

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豹変するレアも見もの。結局、エーデルガルトもレアも主人公に対して「言わなければいけないこと」を最後まで隠している。主人公を軸として、エーデルガルトとレアの対比(人間と竜の対比)になっています。

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しかし、エーデルガルトの味方に付いたものの学級の生徒からは戸惑いの声が。正直、プレイヤーも「これでよかったんか?」と悩まされます。

「結局、ジェラルトを殺した奴らと手を組むのか」って気持ちにもなるわけです。 

4月までとシナリオが短いのも、プレイヤーのゴニョゴニョした気持ちが切れないうちにENDを迎えようというシナリオ戦略にも思えます。 

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ただ、ホッとするのはエーデルガルトが先生の前では弱音を見せ、一人の女性であることを感じることです。これがなければ、苛烈すぎるエーデルガルトの行動についていけなくなりそうです。 

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赤鷲は個性派揃いですが、このシナリオにイングリットみたいな真面目キャラがいたらプレイヤーが辛いでしょうね。前後しますが、彼だけは帝国の中でもつらい立場です。

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フェルディナントは赤鷲であっても、父の幽閉により本質的にはエーデルガルトとは敵対的な立ち位置。帝国軍で戦い続けるのは思うところあるはず。

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5年の間に気持ちに整理をつけたフェルディナントは、彼女の元で戦う決意を見せてくれます。これもまたすべてを飲み込んで、前へと進む赤鷲らしい姿です。

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金鹿の級長だったクロードとの戦いでは「殺すか、殺さないか」の二択が出ます。要所要所で選択を迫られる赤鷲。殺さなければ戦闘後、会話が出ます。

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先生以外で倒すとクロードは死亡(右にいるベルの曲射&必殺で散りました)

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つまり、皇帝の意思はクロードの死。

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赤鷲ルートでのディミトリ。

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レアを匿っているものの成り行き上の選択でこうなった感じが強く、お互いの信頼関係は薄紙でしかありません。

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話し合いなどなく、こうなるしかないというようにディミトリの首を刎ねるエーデルガルト。過去は振り返らない。思い出にも感傷にも浸らない。私は前を向いて、ただ進むのだという強い意志。

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3人の級長の中で、ある意味では思想的にゆるぎないものを持っているのがエーデルガルトです。

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そして、最後にはディミトリが信じていた事は「真実でない」ことが語られました。誤解を解くことは出来なかったのでしょうか……。辛いわ。

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最終MAPはレアとの戦い。レアも5年前にプレイヤーが知るレアではなくなっています。

エーデルガルトにとっては「元凶」でしかないレア。

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でも、プレイヤーからすれば「これって何かおかしいよな」っていう気持ちが、初回であってもモヤつきます。

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エーデルガルトの信じることは、本当のことなのか……?ディミトリと同じく彼女もまた、誤解をしているのでは?
もう少しレアに余裕があれば、エーデルガルトとの関係も変われたかもしれません。けれど、レアもまた、主人公(=ソティス)を奪われた憎悪だけに身を焦がしています。

赤鷲はすべての謎がすれ違い、憎悪を生み出す。そしてエーデルガルトはそれを叩き潰して前に進むという、辛いシナリオです。

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けれど、ここまできたら勝ったほうが正義。 

二人の力でレアを倒し、主人公は人として蘇りました。ソティスとの記憶とか、どうなったの……って苦いものを感じつつのエンディング。

感想

一番の盛り上がりは「エーデルガルトが炎帝だった!」の部分で、シナリオ自体は尻切れトンボのような、ぷつっとした幕切れでした。

あ、もう終わり?みたいな。

謎が明かされたようでいて、どれも霞がかったような幕切れ。

お世辞にも「大団円だね!良かったー!」にはなれない。

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私が本当に戦いたかったのは、クロードでもディミトリでも、レアでもない。

闇に蠢く者たちを殲滅したかった。

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さらにエーデルガルトの話を聞くだけではレアを倒す目的が弱いんですよね。

しかし「では手をこまねいて、このまま自分と同じく紋章の犠牲者を生み出すのか?」とエーデルガルトから聞かれたら、私は何と答えるかな……。

プレイヤーも迷いつつ、でも、ひきがねを引いたのだから最後まで戦うしかない、と腹を括らなければいけない赤鷲ルートでした。

終わるとすぐに他ルートをやりたくなるシナリオかもしれません。